0021 木質ペレットヒーター木燃、フル稼働中!
冬将軍がたびたび襲来し、今年は何度も雪が舞う我らが高知家。
この厳寒期、高知家のお野菜たちの生育は大丈夫なのか!?
ということで、本日は、相愛の木質ペレットヒーター木燃(もくねん)を導入されている農事組合法人・高知バイオマスファームの代表 竹﨑修央さんのハウスを訪問してきました。
竹﨑さん。収穫間近の長ナス畑にて。
竹﨑さんの農業歴は20有余年。
お父さんが代表を務める(有)竹﨑農園にて6haの田んぼと250aの施設園芸ハウスを切り盛りしています。
ハウスで栽培している野菜は、ナスが130a、ピーマンが60a、ニラが47a、マンゴが13a。このうちニラ以外のハウスを加温して栽培しています。
竹﨑農園のマンゴー&ナス畑。
栽培スケジュールは、ナス・ピーマンが8月に畑に定植して9月~翌6月まで収穫。マンゴーの木は6年前に植えたものがメインで、3年目から実をならせて収穫は6~7月ごろから開始。という感じ。
この内、だいたい10月(マンゴーは12月頃)~翌4月まで、ハウス内の温度低下に合わせて、加温を行う必要があります。
この時期のハウス内の設定温度はナスが13℃、ピーマンが20℃、マンゴーが18℃。
夕方になりこの温度を割り込むと、自動でバーナーに火が付き、朝日が昇って温度が戻るまでの間、それぞれ設定温度を保ってくれる仕組み。
燃料のペレットはタンクから自動供給され、タンクへのペレット供給も相愛が定期的に行っているので、かなり自動化されています。
手塩にかけたマンゴーをあっためる木燃。
マンゴーの木、今年も順調に生育しています。
竹﨑さんが木燃を導入したのは2008年。
加温ボイラーの燃料としていた重油の高騰が直接の原因でした。
「確かに重油が高騰して経営に重くのしかかってきたことはひとつの要因ではありますが、それ以前からCO2排出の問題や、わざわざ遠くから運ばれてくる燃料に依存していて大丈夫なのか、という問題意識がありました」。
「そんな時、相愛が木質ペレットを燃料にしたヒーターを開発したと知り、身近にある木を燃料に利用すれば、地域内にお金が落ち、経済が生まれ雇用も増やせる。木も育てれば枯渇しない資源として有効活用できるし、森林環境の保全にもつながるという発想に共感を覚えました」と語ります。
竹﨑さんが農業を営む芸西地域は古くから施設園芸化が進み、県内でも後継者が多い地域。幼馴染の後継者仲間と問題意識を共有していくうちに、「若い世代が中心になってグループを作り、環境にやさしい農業を目指そう」、という話になり、農事組合法人・高知バイオマスファームを結成。
木質ペレットヒーターの導入を始めました。
導入当初は野菜の品質に影響がないか等気をもみましたが、一作目を終えて、品質も収量も同じレベルで質の高いものができることを実感。竹﨑農園では現在8台の木燃を導入しています。
長ナスも順調に生育中。
ミツバチによる受粉を行っています。
何かデメリットはありませんかとお伺いしたところ、
「消耗品以外は壊れたこともないし、特にないね。しいて言えば、灰が出るので機械の中を掃除しないといけないところかな。掃除は1日1回で1台につき10分くらい。手分けしてやっているので特に大変というほどでもないですよ」。とのこと。
「それよりも、導入費も補助金で賄えたし、加温時の重油くささがなくなり、燃料費が2割くらい割安になったメリットの方が大きい」。と語ってくれました。
掃除機を使って灰のかき出しを行う竹﨑さん。
当初5軒の農家からスタートした高知バイオマスファームも、評判を聞きつけた地域の仲間たちが参加し、現在では27軒にまで拡大。
グループ全体での木燃導入台数は53台に上ります。
環境にやさしい農家たちが続々と増えています。
高知バイオマスファームは、CO2削減の取り組みが評価され、
『ストップ温暖化「一村一品」大作戦全国大会2009』にて銀賞受賞!
グループの畑には、国内のみならず海外からもたくさんの方が視察に訪れます。
当初は高知県内からスタートした木質ペレットヒーター木燃の導入も、九州、本州と広がっていき現在の導入実績は約150台。
木質ペレットの供給も、相愛のグループ会社・グリーンエネルギー研究所のペレット生産がこの秋稼働予定のため、地域資源の有効活用、地域経済の活性化に向けた取り組みがますます活発になっていきます。
施設園芸だけではなく、温浴施設、養鶏養豚場などさまざまな施設に導入可能な木質ペレットヒーター木燃。
皆様のフィールドでも、「枯渇する資源から育てる資源へのエコシフト」を目指してみませんか。
芸西地域には相愛のペレットタンクがたくさん並んでます。