0076 重倉の里・森作り(相愛の敷地環境整備)
2018年、皆様いかがお過ごしでしょうか。
1月ももう後半になりましたが、新年1発目のお仕事紹介ブログは、現在相愛内で着々と取り組んでいる相愛敷地内の環境整備について、昨年末に行われた植樹イベントの模様を中心にご紹介させていただきます。
弊社・相愛が敷地内の環境整備に本格的に取り組み始めたのは一昨年の初夏の頃。
ちょうどその年、委託を受けた高知県環境活動支援センター「えこらぼ」の運営をしていたこともあり、「循環型社会の構築」を本気で目指す相愛としては、子どもたちへの環境学習の機会を増やしたいね、と話し合っていました。
えこらぼで取材に入った鏡川こども祭りの模様。
水棲生物の観察会に子どもたちは興味津々。
これまでも、県内の小学校にお邪魔して出前授業を行ったり高校生を招いて相愛の業務を中心にお話させていただいたり、という活動は行わせていただいていたのですが、もっと、この緑豊かな本社敷地を生かした取り組みはできないものか、と思い、まずは敷地内にある資源を理解し、足りないものは整備し内容を充実させた環境教育を行いたいなと考えたのです。
追手前高校の皆さんをお招きした時の様子。自然環境との共存を目指す弊社の取り組みついてお話させていただきました。
まず行ったのが、敷地内の植生調査。
「循環型社会の構築」を目指す弊社・相愛。
自然環境を愛する人材は揃っています。
活動はまず社員有志が昼休みなどに敷地を徘徊してどんな植物が生息しているのかを調査し始めました。
この当時は活動も手探り状態で、それでもとにかく植物に親しむ習慣をつけようと、月一回程度日程を決めて植生を調査し始めたのです。
有志による徘徊調査で識別した木は、樹種を表示したプレートを付けていきました。
それと同時に、子どもたちに受けてもらう環境学習の内容についても検討を進め、まず8月に社員の子どもたちを招いてテスト的に実施。
災害のこと、森のこと、生き物についてのお話や、竹ポックリ作り薪割り、流しそうめん体験まで行いました。
その経験をいかして、12月には地元・久重小学校の児童さんを招いて本格開催。
災害面でのレクチャーを強化し、木や竹などの自然素材をエネルギーや器に変え、飯盒炊爨(はんごうすいさん)を行う体験学習会を開催しました。
目をキラキラさせて話を一生懸命聞いてくれる子どもたちの姿に社員一同感激し、この活動を本格的に勧めるべく意を決します。
社員の子どもたちも元気いっぱい環境学習を楽しみました。
久重小学校の皆さん。様々な木を使って火の起こし方を学びました。
その後、2016年はちょうど相愛創立60周年の年でもあったので、オフィシャルな取り組みとして、自然環境と地質の特徴的な箇所に「環境看板」を寄贈・設置していく記念事業も決定します。
環境看板第一号は土佐山学舎さんに寄贈・設置させていただきました。
関係各位にご参加いただいた60周年記念セレモニーでは、今後の方針として「敷地整備・生態系調査」への本格的な取り組みを宣言させていただきました。
セレモニーでの発表の様子。
明けて2017年2~3月にかけては裏山の手入れ、竹の伐採作業などを行い、4月には相愛HPやフェイスブックで呼びかけてタケノコ堀りも行いました。
元気な社員有志で竹林整備。
タケノコ掘り。地域のプロの方に指南していただきました。
実はしいたけも育てています。コマ打ちの様子。
2017年、「敷地整備・生態系調査」プロジェクトはさらに本腰を入れ、エコアクション21のメンバーを中心に取り組みを進めていきます。
まず行ったのが、コンセプトとプランの決定。
緑豊かな「重倉の里」を敷地内に作ることをコンセプトに、荒れた箇所を整備し、重倉周辺(鏡川源流域)の自然林を短期間で再生させること、そして、敷地を子どもたちの環境学習の場として活用するための具体的プランを決めました。
荒れた箇所を具体的に把握するために専門家を入れた植生の調査もスタート。
8月に2日間、9月に丸1日かけ、敷地内を調査して回りました。
敷地内植生調査の様子。
様々な植物を同定していきました。
カブトムシもたくさんいました。
相愛敷地内の植生リストが出来上がりました。
この調査を受け、敷地内の植生の状況を具体的に把握。
昨年年末に、地元・久重小学校の1~3年生を招いて植樹イベントを開催することが決まりました。
植樹に選んだ木は37種、約150本。
敷地に現在生息している木を中心に、植樹木を選定。
その他、鳥や蝶が集まる木、カブトムシが好きな木、見て楽しめる桜、紅葉が楽しめる木などを選びました。
植樹用の苗木、植え放題です。
ちょっと駆け足でご紹介してきましたので、ここで昨年12月7日に開催した植樹イベントの模様を写真でゆっくり振り返っていきましょう。
お昼すぎ、遠くから賑やかな声が聞こえてきたと思ったら久重小の1~3年生のみんなが元気よくご来社!
近くなので歩いてこられました。
社屋が一気に賑やかに~。子どもたちまだ小さくて可愛いですね~。
相愛のおじさんたちもにこやかモード。
よろしくお願いしま~す。
植樹予定の現地を観ながら説明に聞き入る久重キッズ。
こんな感じで植えてください。分かったかな?
ほいじゃあみんなスコップを持って~。
軍手はつけたかな~。は~い。
下ではおやっさんたちが準備万端。
植樹会スタート! 足元に気をつけてね~。
まずは苗を水に浸して。
水色の帯をつけた苗は、水色の挿し木のところに、ピンクはピンクのところに植えてね~。
おっポットがすぽっと外れた。
ペチペチやって植樹完了!
は~い、植えたら土をかぶせてペチペチやってね~。
あってでもこっちでも植えまくり。けっして暇ではない年末なのに相愛社員もわらわらと参画!
角度を変えるとこんな感じ。結構急斜面なので、社員が手厚くアシストさせていただきました。
ポケモン君も植えてます。
なかなかの急傾斜地に挑む元気キッズ。
わんぱくでもいい、たくましく育って欲しい…。
お母さんと一緒に来たの? いえ、相愛社員です。
植樹そのものは意外と簡単なので、次々植えたい久重キッズ。
空いたポイントを探してうろうろ。
よっし、もう一丁完了!
大きなのが植えられてご満悦。おじいちゃんですか? いえ相愛社員です。
うまく植えられたかな?
小さな苗木があちこちに植えられていきます。
もっと植えたいんだけど穴開けてもらえますか?
へいお待ち!
おんちゃんありがとう! さ、植えよ植えよ。
お、上手に植えてるね~。
残務処理を行う相愛社員ズ。
無事植樹を終えられたお子様たちは、薪ストーブで大はしゃぎ。
再び残務処理を行う相愛社員ズ。
自分たちが植えた木を見て、どうかな~。
こんな感じでポチポチポチッと植わってます。
楽しかった人? ハーイ!
「近くなので、たまに遊びに来て木の成長を見守ってください」。
最後にみんなで記念撮影も行いました。
いかがでしたでしょうか? 久重小学校1~3年生による植樹会の模様。
小学生といえども低学年はちっちゃくて可愛いですね~。
最終的に樹木が繁茂するまでには10年くらい鳥が来たり、カブトムシが来たりするにも10年くらいの期間を見込んでの計画ではありますが、この子たちが、たまに遊びに来て、「ちょっと伸びたね」みたいな感じで成長過程を観察してくれたらいいな~と考えています。
その他、敷地整備としては、今後も場所によっては植樹を行ったり、敷地内に樹種を表示する看板をつけたり、散策道を整備したり、散策マップを作ったりと順々に手を入れて、充実した環境学習が行える施設に整備していきたいと考えています。
こういった活動が認められ、今年の頭には、昨年審査を受けていた環境教育の機会の場「体験機会の場」の認定もおりました。
環境省が推奨する制度で、四国では初の認定です。
●環境省HP:体験機会の場認定 認定状況
●高知市HP:体験機会の場認定制度概要・認定状況
昨年の「体験機会の場」審査の様子。審査員の方にも実際の環境学習のメニューを体験してもらいました。
光ってて見えませんが、年明けに認定書が届きました。
今後も「体験機会の場」として認定を受けた弊社・相愛敷地を活用して、子どもたちを呼んで、自然に親しみ、薪割り作業なども体験してもらいつつ木質資源の話、エネルギーの話などもお伝えしながら、相愛ならではの環境学習を行っていきたいと考えています。
またこの取り組みを継続発展させていくことで、ひいては、高知の子どもたちが森林資源を活かす仕事に関わりたいと思ってくれたり、地域に自信を持って暮らしていける環境を増やしていければと思っています。
20年後あたりに、高知で働きたいと思ってくれる子が増えてくれるといいな、ひょっと相愛で働きたいと思ってくれる子が出てきたりしたらうれしいな。そんなことも考えています。
県内の小・中・高校関係者の皆々様、ぜひ環境学習の場として弊社・相愛をご活用いただけますよう、よろしくお願いいたします。
最後に相愛スタッフも混じって大集合!
「よろしくお願いしま~す!」